薔薇の中の蛇

小説のシリーズ物は、最新刊が出るまでに前までのストーリーを全部忘れてしまうという欠点があるけれど。
単品でも楽しめる、唯一無二の恩田ワールド。
装丁がとっても素敵。
イギリスを舞台に書くなんて。
いとも簡単に、読者を不思議な世界に迷い込ませてしまう。そして何より、ワクワクさせてくれる。
品があって、知識があって、不気味があって、なのにやわらかい。
アーサーとリセのこれからとか、もう作者には構想があるんだろうなあ。
すべてのミステリ作家には、そういう能力があるのかな。それはつまり、計画性とか、緻密さとか。
「エンドロールに名前がのるといいね」