2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

平場の月

ここ最近でいちばんのヒット。 タイトルからしてセンス抜群。 文体が独特で、唯一無二でかっこいい小説だなと思った。 心を持っていかれる何かがある。 文章が好きすぎてたくさんメモしてしまうな。 言葉にすることができないと思っていたものまで、空気とか…

ナイルパーチの女子会

最近、山本周五郎賞をいろいろ読んでいて。 好きなタイプの小説ではないけど、筆者の観察眼がするどい。 基本的に形振りかまわない迫力があったけど、後半、真織の豹変がいくらなんでもぶっとびすぎてて、ちょっとがっかりしてしまった。みんな、堕ちていく…

温室デイズ

手厳しい教室内の描写。 その中でも、ひょうひょうとした愛されキャラを書くのが上手な著者だなあと思う。 どこに行ったって、結局は温室なのかな。 誰にでも、話を聞いてくれる人が必要で。 でも、よく知る誰かじゃないと、近づけないようなオーラをもって…

満願

インシテミルのひとなのか! どうりで怖いと思った。 日常に潜む狂気をふんだんに盛り込んだミステリー。伏線回収もありつつの意表をつくようなラスト。 ひとつひとつの短編のクオリティが異様に高いです。 人のだめなところとか、嫌なところとか、描き出すそ…

Nのために

見直してしまった。 賀来賢人の役が最高だ。 ノバラ荘での、3人のやりとりがとても好きだった。 ミッションや事件がいろいろあってハラハラするのに、根底にある愛が底なしに深くて心揺さぶられる。 誰にも頼らず、一人で生きていきたいっていう主人公の生き…

ザ・ロイヤルファミリー

「店長がバカすぎて」しか読んだことがなかったから、あまり本作とイメージが重ならないなあ。 丁寧な敬語語り口が少し新鮮で、物語としては引き込まれていくかんじがありました。 社長のキャラクターが鮮明で。 決着が文中では劇的に告げられないで、戦績表…

おしまいのデート

瀬尾まいこ、久しぶりに読んだ。 ぬくぬくのイメージがあったけど、意外と攻撃的な描写もあったんだな。 からっと笑える場面も多かった。 短編集だけど、最初の3作が気に入った。いろんな人と人との関係性がある。思ってもみなかった人と、心が通ったなって…

ムービング

ちょっとバイオレンス多めだけど、脚本すごすぎて何も言えない。 シリアスサスペンスと超絶アクションとラブコメと家族愛とSFと。振り幅が大きすぎてついていくのが大変だ。 ストーリー展開が、あれほどまでに深みを増していくとは誰が予想しただろうか。 ボ…

嘘と正典

小川哲の賢さがあふれている。 やっぱり、珠玉のエンターテイメントの創り手、というかんじがするのだけど、この作品には、カルチャーへの愛みたいなものが詰まっててよかった。 短編集だけど、読み応えばっちり。 時を超えて届くものがあるって、思わせてく…

季節のない街

最高だ。さすがクドカン。 最終回で、全部持っていかれた。 大暴れの爆発力が大好き。 池松くんとたいがと渡辺くんの3人組筆頭に、キャストが良すぎるし。 何があっても人生は続いていくし、なんでもおおらかに受け止めたいね。 トラの役者さん、どんどん目…

日記(2024年1月)

本当は、警戒なんてしなくても、話せばわかってもらえるのかもしれないこと。 心配ないよ。やることだけ、しっかりやるだけよ。 人を信用しないことを覚えたら、本当の親切と腹黒さの見分けがつかなくなった。 部屋をきれいにしたらぐっすり眠れる。 バース…