2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

腹を割ったら血が出るだけさ

なんだか、あんまり好きではない表紙とタイトルなのだけど、住野よるは全部読んでおきたいなあと思って手が出るのです。 そして内容も、なんだかまわりくどくてめんどくさくて途中イライラしてきてしまうのだけど、最後まで読みました。 なんだろう、このか…

サウスポイント

よしもとばなな、ハワイの話。 ハワイや沖縄に、行ってみたくなる。 小さかった頃に、人生の幸福のようなものが見えて、あとはそれを失くさないための闘いだっていう感覚、とってもよくわかる。 それに、私は、待っていれば、思いが通じるっていうこと、けっ…

コンセント

田口ランディの著書、はじめて読んだ。 想像の3倍くらいすごかった。すごすぎる。 コンセントという言葉の意味合いが、作品の中でだんだんと変容していくその文章力とか発想力が抜きん出ている。 あと、ここまで容赦なく性を書ききることのできる女流作家っ…

女のいない男たち

ドライブ・マイ・カーの原作、読みました。 いくつかの短編を融合させてあの映画ができあがったのね。 私は、2作目に収録されている「イエスタデイ」が非常に好きでした。 木樽の滑稽さや繊細さがよかった。文化交流っていうアイディアも気に入った。 村上…

ままならないから私とあなた

おもしろかった。朝井リョウ、やっぱりすごい。 世の中の最先端を、こんなにも多面的に描写できるというのがすごい。 緻密な構成と、質感の硬い文章と。 そして大抵、わくわくするような仕掛けが待っている。 残酷なことが多いけれど。 多くの人が、「意味わ…

同志少女よ、敵を撃て

やっと読めた。 デビュー作なんだ。素晴らしかった。 緻密で迫力満点で、かなわない。 戦争に、巻き込まれていった人達。誰も、そんなこと望んでなんかなかったのに。 ぞくぞくするような展開やシーンがあふれていて、何度も泣きそうになった。 誰が見方で誰…

言葉の流星群

宮沢賢治について、池澤夏樹が語っている本。特に、心象スケッチとしての詩について。 詩が、全然読めなくて、すごさのわからない自分にがっかりした。自然は冷酷ではなくて、無関心。 自然の中にただ身を浸すことが大好きで、そういうことと、社会で生きて…

小さな言葉

かなしいおべんとう、にはじまり、子どものみずみずしい感覚を鋭く捉えた俵万智ならではのエッセイ。 子どもの感覚が、だんだんと普通になってしまうこと、さびしくて、でも必要なことなんだろうなあ。「未来でいちばん好き」 「心の中は、赤ちゃん」 「不思…

ドーン

ちょっと物語がすごすぎて。本当に賢い小説家。計算し尽くされてる感じが平野啓一郎らしいなあと思う。 人が変わる時というのは、ひとつのディヴを、気に入ってほかの人間との関係にも採用すること。誰かの影響を受けつつ、最後は内発的な決断によって、とい…

どうやら僕の日常はまちがっている

1作目より好きだった。 偏見や、反抗期や、マザコンや、わすれっぽさや、駄々こねや、失敗や、依存や、時折の従順さとか、人が普段隠してしまうような部分をたくさん見せているエッセイで、読んでて楽しい。「全然楽しくなかったよ」 「「いってらっしゃい…

Coda あいのうた

素晴らしかった。 エミリア·ジョーンズの魅力にやられた。 歌声がきれいで、恋してる表情がきれいで。 家族を思いやる瞬間がひたむきで、愛情があたたかくて。 クールで卑猥なジョークが似合って、真剣な姿がが肝が座っていて、冒険する姿が可愛らしくて。 …

日記(2022年7月)

7月なのに、あめ、あめ、あめ お気楽金曜日って最高好きなことしてるんだから、苦労があってもいいんだな。焼きそばをつくろうとしたら、にんじんとキャベツと玉ねぎがなかったよ。日曜日のカネコアヤノ。ふわりと風が吹いた。きらきらの夏がやってくる。「…