2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

芸人さんのエッセイ

ナナメの夕暮れ、と、僕の人生には事件が起きない、を読みました。コンビというのは面白いもので、2人きりの組み合わせによって生み出されるものが全然違って、売れたり売れなかったり。いくら本人たちが楽しくても、仲が良くても、客観的にくだされる評価…

花とアリス

蒼井優のバレエのラストシーンが素敵。 少女だった頃から、すごい透明感と存在感。ずっと輝き続けてるの、かっこいいなあ。 蒼井優と鈴木杏は、どっちも声がすごくいいと思った。2人でじゃれてる時とか本当に、カメラの存在を感じさせないところが、ありふ…

劇場

又吉直樹の小説は読んだんだけど、映画を見ていなくて、はじめて見ました。 2人の関係性が変わっていく様子が丁寧に描かれてて、時間の経過というのが、とっても絶妙に表現された映画だと思いました。2時間そこらで、序盤に起きた出来事を心から懐かしいっ…

Chara

満島ひかりが、Charaが女優してる姿がすごくよかったって「僕らの時代」で言ってたから見てみたくって。 そしたら、本当にすっごいよかった。岩井俊二監督の、2作品しか出てないんだ。「スワロウテイル」と「Picnic」。 スワロウテイルは、俳優陣がとにかく…

8½

フェリーニ映画というものを初めて見ました。とても、わかりづらい作品だった。説明もなにもないまま混沌の中で進んでいくから、映画が終わってはじめて、やっと少しだけ意味がわかるような。 でも、フェリーニはこの作品を、理解する映画ではなく感じる映画…

金米糖の降るところ

たまに出てくるスペイン語が懐かしかった。姉妹の結びつきというのもよくわかった。私たちは時々、私たちにしかわからないような言葉で喋ることがあるから。江國香織の凛とした作品たちは、覚悟を決める勇気をくれるような気がしてる。欲しければ奪う、その…

理由なき反抗

ジェームズ·ディーンの作品が見てみたくって。タイトルが、かっこいいね。Rebell without a cause. 若くて脆くて危なっかしくて鋭くて。突き抜けたカッコ良さというものを持っている人のこと、カリスマっていうのかな。尾崎豊、窪塚洋介、甲本ヒロト、とか。…

代筆屋

辻仁成の小説。こんなにもロマンチストな男の人、みたことがない。すごいなあ。表現が豊か。ちょっとかっこつけた文章も含めて癖になる。 いくつもの物語の中で、きちんと前置きでハードルをあげておきながら、読者を落胆させないような、期待を超えてくるよ…

春、戻る

タイトルと表紙が素敵で読むことになった、瀬尾まいこの小説。 「そして、バトンは渡された」もそうだったけど、この人の書く物語は良くも悪くも軽やかで甘い。当たり前のことを当たり前に伝えてきて、そんなこと知ってるよって思うんだけど、改めて言葉にさ…

日常

裸足で、岩山を登った。こういう危険な遊びを一緒にやってくれるのは、私の周りではたいてい男の子たち。少年少女の友情をいつまでも持ち続けていたい。嫌な言葉を言われると、何度も自分の中で繰り返して、だんだん慣れてきてそろそろ痛みを忘れてしまえる…

青少年のための自殺学入門

死から目を逸らさないで生きるには、人生は長い。そういうなかで、死というものを見つめ続けた寺山修司は、やっぱり鮮やかに生きていたんだろう。 「きれいな花を見ていたら死にたくなった」という気持ちは理解されない。理性的判断が優先している社会では、…

不良少女入門

寺山修司の好きなものがたくさん書かれててそれらを知りたくなった。 寺山修司、美輪明宏、三島由紀夫、篠山紀信。燃え上がっていた新宿。みてみたかった。 そんな時代を縦横無尽に遊び尽くした寺山修司を。 私にとっては、尾崎豊、みたいな位置づけ。 こと…

はじめての短歌

短歌をつくる時の心得がわかりやすくつまってる。 こんなにも理路整然としていながら、自分は社会的には全然だめだという総務課長。一体何者なんだこの人は。「生きのびる」ためではなく「生きる」ことを歌う。「生きのびる」という命題が生み出した社会の強…

にょっ記

また穂村弘を借りてしまった。 普通のエッセイとは違って、本当に短い文章が盛りだくさん。心の声だだ漏れモードが好きです。 穂村さんは、天使と話せて羨ましい。「天使の云うことはことごとく私の心をうつ。さすがは天使だな、と思う。「キャンディ·キャン…

対岸の彼女

角田光代らしい、素朴なエネルギーを持った作品。ナナコの人間性の描き方が魅力的。歳だけとっても、ちっとも大人になんてなれなくて、私は他人の何気ない言葉にまっすぐ傷つき、なにも出来ない赤ちゃんのような気持ちになってしまうことがある。人との関わ…

キングオブコント2021

楽しかった。こんなに楽しいテレビ、久しぶりだった。 ドキドキして、笑えて、感動して。 東京03の飯塚くんが審査員の時点で、最高でした。山内くんも、小峠くんも、秋山くんも、現役ならではのリスペクトとプロ意識に満ちた視点でコメントおもしろかった…

現実入門

現実が怖い穂村氏に対する私の共感はとっても強い。 木星みたいに、重力が強い生活のこと。知ってる。 生活に弱いもの同士が恋人になってもうまくいかないこと。知ってる。 次々に浮かぶ妄想を断ち切らなければ生きていけないこと。知ってる。 かっこわるく…

はだかんぼうたち

私は江國香織という作家さんが本当に好きになっていて、文章読んでるとすごく落ち着くの。 絶対的安心感があって、どんな長編も、なんの心配もしないで委ねられるのです。 くるくると語り手を替えていく手法も好き。 主に恋愛について、世界で起こりうる不可…

ピアニシモ

辻仁成のデビュー作読みました。 結構甘ったるい小説を書くイメージが強かったから、残酷でびっくりした。 「退屈ゆえに陰湿化していく僕らのジェネレーション」っていう言葉がグサッときた。 教室という場所の特殊さを、これだけ言葉巧みに伝えられることが…

TSUGUMI

この本は、はじめて読んだ吉本ばななの本だから、私にとっては特別。読んだ時、こころがギューッとなる描写に溢れてて、大切な小説。 性格が悪くて、きれいなつぐみ。 海のある町。 忘れられない夏のこと。「それに、オレンジに光って暮れゆく空を見つめたま…

くっすん大黒

町田康のデビュー作呼んでみた。 川上未映子に近いようなアンダーグラウンド感を感じました。 なんだろう、厚かましい人間、ずる賢い人間、おかしい人間ばっかり出てきて、どうにもならない中でも時間がどんどん進んでいるかんじが今まで読んだことないよう…

読書の休日

2日間で、6冊読んだ。 いろんなとこで読んだけど、木の幹に寄りかかって芝生でおひさまの光を浴びながら読むのが一番気持ちよかった。 とりあえず、エッセイ2つ。「そういうふうにできている」 人の妊娠の話をこんなに事細かに知ること無かったからおもし…