2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

キッチン

吉本ばななの代表作。 久しぶりに読んだ。案外短いんだ。 みかげというなまえがいいのかも。「しかし、気づくとほおに涙が流れてぽろぽろと胸元に落ちているではないですか。たまげた。」 「人生は本当にいっぺん絶望しないと、そこで本当に捨てらんないのは…

本当はちがうんだ日記

穂村弘のエッセイ、最高。 最初の「エスプレッソ」から、もう大好き。 「それでも私はエスプレッソが好きだ。その理由は、素敵な飲み物だからである。」 私も、物事の素敵レベルについてはとっても重要視しています。「女子中学生は立読自由」という恐い張り…

熱中時代

水谷豊、相棒のイメージしかなかったけど、若い頃は、こんな代表作があったのね。 小学校の先生のドラマは、初めて見たなあ。中学や高校とはまた違うおもしろさがあった。 こどもの素直さ、純粋さが胸を撃つ。 周りの登場人物たちも、とってもキャラが立って…

さくら日和

本当は、「新福さん、おめでとう」になるはずだったタイトルのエッセイ。装丁が素敵すぎる。短歌の次は、第一次エッセイブームが巻き起こっている。 やっぱり、羨ましい気がする作家さんの生活。 おもしろいことが大好きな人たちに囲まれて暮らしてみたい。 …

ゼツメツ少年

複雑な入れ子構造を駆使した物語。 「きみの友だち」が重松清の中で一番好きだから、楽しかった。 いじめとか、自殺とか、そういう問題を小学生の視点から捉えるの、とっても上手な印象。 そして、優しい書き手だなあと思います。 想像力とは希望、想像力と…

斜陽

太宰治の作品の中で、一番好き。 この時代の作家さんたちが持つ、流れるような描写や表現力はなんなんだろうといつも思う。 最後、弟の遺書が圧巻だった。希望の地盤がないっていう表現はすごい。全体の完成度もピカイチで、やっぱり人間失格とともに太宰治…

別れ

いつでも、別れが辛いです。動物でも、友達でも、家族でも、恋人でも、あんまり知らない人でも。昨日は、彼女たちは、フェリーに乗って旅立っていった。 どうして私たち、一緒にいられないんだろうと思う。一緒にいれば、こんなに楽しいのに。 しばらく会え…

世界音痴

本を読みながら、こんなに笑ったのはじめてかもしれない。めっちゃおもしろくて、穂村弘という人が大好きになった。 自然さがどうしても出せないとことか、変化を極端に恐れてしまうところとか、すぐに結婚したくなるとことか、そんな自分を、自分が女性だっ…

死にがいを求めて生きてるの

知ってる冒頭だと思ったら、伊坂幸太郎のシーソーモンスターと同じシリーズだった。 プロの作家ってやっぱりすごい。 朝井リョウの、桐島とか、何者とかと同じ手法で、彩やかに長編が組み立てられてる。 生きてる意味がわからなくなる、とか、対立から逃げた…

愛がなんだ

愛がなんだ、小説読んだ。映画見たあとに読むのはすこし気持ちが悪いのだけど、角田光代の好きだったとこ思い出した。「何もかもが完璧すぎて、泣きだしそうなのをこらえなければならなかった。 こんなとき、赤坂にある殺風景な仕事場に、フロアの女の子が全…

できない相談

森絵都の、ショート·トリップにつぐ超短編集読んだ! この人の皮肉で切実でくだらない独特の切り口大好き。 たまに、ほんとに共感できること、ズバッと斬りこんでいくのかっこいいです。ライブを最後まで見ないで混まないうちに帰ろうとする人への落胆とか、…

もものかんづめ

エッセイも、たくさん読んでいけたらいいなと思っていて。だから、有名なの、読んでみた。 バカみたいなの、自分だけじゃないんだってわかるのが良いね。やっぱり、バカみたいな自分を肯定してあげたいです。 言葉の表現とか例えが秀逸で、コミカルに読めて…

夜の前

だんだん日が落ちるのが早くなってきました。 仕事が終わって暗い中を自転車漕いだら、寒くて少し震えました。 一番星が、綺麗だったな。 涙そうそうを聴きながら帰る。 夜の前の空の色が大好き。 山が黒く影になって。空の色をくっきり縁どる。 これから紅…

幸せ

ひとりでいるとき、大好きな曲を聴きながら、気づいたら踊っている。 私の究極の幸せのひとつ。最低限の荷物で、面倒なことをぜんぶ置き去りにして夜行バスで知らない街に旅立つ。 私の究極の幸せのひとつ。大好きな小説の魅力を、飽きもせずに誰かと何度で…

悪人、愚行録

金曜の夜だから、映画2本立て。 妻夫木聡×満島ひかり。 「悪人」は、深津絵里が、素敵だった。 金髪の妻夫木くんも珍しい。 2人で岬で朝日を見てるシーンがハイライト。 柄本明の、「大切な人間がいない人が多すぎる」というのも、コロナ禍の今深刻かもし…

Stand by me

名作って、こういうの。 胸が痛くなったりドキドキしたり懐かしかったり。 クリスと主人公の友情が。12歳の頃の。一時の友情が。何より輝くこと。何より苦しかったこと。 私はいつまでも、感情に浸ってしまいたいです。ひとりでも、浸ってしまいたいです。