過程にあるもの

いつも夜行バスで長距離を移動するのに、今日は新幹線を使った。東京から名古屋まで2時間もかからない。時間の感覚が狂ってしまう。

星野道夫の「旅をする木」のエピソードで、こんなものがある。
ある部族が歩いてる途中でふととまったので、不思議に思ってなぜか聞いてみると、「我々はここまで早く歩きすぎてしまって、魂を置き忘れてきてしまったから、それが追いつくのを待っている」というようなことを言ったのだという。

おもしろいと思った。新幹線は、そんなかんじだ。もう着いたんだって、瞬間移動でこころを東京に置き忘れてしまう。
私の場合、ものごとの過程にいろんなことがあってはじめてゴールでそれをきちんと捉えられる。だから、ゆっくりゆっくり行ってもいいかな。ひとつひとつ受けとめないといけない気がする。そんなに簡単に切り替えたりできないのだ。