リップヴァンウィンクルの花嫁

すごい映画だ。

岩井俊二ワールド全開だ。

3時間近くもあって、じっくりとじっくりと、漂うように物語は進んでいく。

贅沢に、美しい映像で世界を映しながら、嘘みたいな出来事が、流れるように起こる。

人の悪意すらも、飲み込まれるように鋭く美しく描かれている気がする。

どこに流れ着いていくのか、本当にわからない。

アムロの暗躍、謎だ。

疑似家族の絆もおもしろかった。

主体性のない主人公の黒木華の演技が、とっても可憐で自然体。

苛々するほど従順なのに、Coccoとの出逢いを経て最後、輝いて見えた。

メイド服や花嫁姿、本当にきれいな人だと思った。

岩井俊二は、Charaも起用していて素晴らしかったけど、Coccoもよかった。

存在感、死生観、幸せの価値観、そういうものが、マッチしている気がした。

ファンタジーみたいな幸せ、手に入れたら何か変わるかな。