プラネタリウムのふたご

いしいしんじ。なんだか、外国の子ども向けの童話を読んでるみたい。長靴下のピッピとか、そういうの。
本人は変わっているらしいのだけど、すごく真っ当な物語の書き手だと思った。本人もふたごだって。
「ああいう見世物は、ひとりで見にいくもんじゃない。いっしょに驚き、ああだこうだといいあう相手が必要なんだ。」
「魅入られたように離れようとしない、三人の夢見るようなまなざしを。」
「ぼくたちはまるで、海をただよっていく氷山だ。」
「胸の奥、記憶のなかで、ほんとうに大事なものはかたくなに姿をかえない。」