熱源

北国の話。歴史小説的な側面も強いのかしら。知ってる名前が次々出てきて面食らった。
私は、アイヌの自然観に興味がある。
人々が、どういう風に自然を捉えるかという点に、とっても興味があるの。

「古来からのアイヌの生き方は、いつのまにか半ばを奪われ、半ばを自ら捨てようとしている。」

「文明ってなんだい」
「馬鹿で弱いやつは死んじまうっていう、思い込みだろうな。」
この言葉、ほんとすごい。自分は、死んじまうかもしれないって、だからみんな死にそうになりながら働くのかな。


「彼らは、生きています。」
「生きるための熱を分けてもらった。」
「私たちが生きる世界は、かくも酷いものなのか。」