地獄の黙示録

戦争中に、殺人罪を宣告するなんておかしな話だ。

味方を殺しに行く。しかも、超優秀な。悪とか、罪とかはもうなくて、ただ地獄だけがある。

サーフィンをするために村を焼き尽くすことも厭わないキルゴア大佐が許されて、カーツ大佐は許されないのはどうして。

薬や女性に狂って、命の価値が狂って。

命令が絶対なのか?

興奮によって、なにもないところで、どうして殺し合いが生まれる?

子犬が現れた時の、徒労がすごかった。

故郷に帰ってもジャングルを望む?

戦争の矛盾や熱狂が次々に浮かび上がってきて、わけがわからなくなる。

戦争の中で、倫理観を持つことは不可能なのに、軍人としての誇りってなんだろう。

コッポラ監督のエネルギーがすごすぎる。撮影現場も、戦場みたいだったのだと。