2024-03-10から1日間の記事一覧

パレード

吉田修一の傑作だ。ポップな作品かと思いきや、怒り、に通ずるこわさがある。 登場人物たちの、圧倒的存在感、というか、絶妙にリアルなかんじがとても良い。 軽い感じのやりとりも心地良い。 だけど、みんな、どこか、狂ってる。 誰もが、どこか、演じてる…

ゲームの王国

小川哲のエンタメ小説。 上下巻あるし、やっぱり理屈っぽいけど、壮大でこの人にしか書けない物語。 哲学と科学、どっちもすごい。歴史も、神話も、物理も、政治も。 無数のアイディアが散りばめられてるような。くじ引き、のtvショーとかもありそうだし。…

荒地の家族

芥川賞受賞作ですね。 とても静かで、寂しくて、なにもない小説。 東北の、口下手な中年の男の人が背負ってるもの、見せてもらった気がした。 主人公の見てる景色やこれまでの人生がが、ぼんやりとした情景として、目に浮かぶ。 「元の生活に戻りたいと人が…