しき

町屋良平、しき。

思いっきり主観なのに、急に客観的になったりするの、おもしろい。
文法とか、構成とか、説明とか、そういうものを飛び越えて、文学が生まれてる。
率直なことばと感情を欲して、またこの人の本を読んでしまいそう。

「思い出が、ぐいぐいねじ曲がっていくようだから、ほんとうは嫌だった。」
「どれだけ言語表現がうまくなっても、あたらしい認識といっしょにことばをみつけていかないと、この感覚はうまくつたえられない。」
「男の子がさみしいとおもうときどういうふうにするのがいいのかわからない。」
「「友だち」だからと、「ことばがよく通じる」からと、信じてしまう」
「数年かけて少年から青年へとすこしずつ変わりたい部屋の雰囲気。」
「あの、かわいかったころに、もどって」
「ゆめみるだけがいちばん心地よい。」
「草野が「女子はむずかしい」に込めた万感の思いは共有されない。」