海峡の光

とんでもなく完成度の高い作品だなと思った。
ピアニシモ·ピアニシモにも感じたけれど、初期の作品は、残酷さが際立っている気がする。
中村文則の作品に近いと思った。
青森駅の八甲田丸、青函連絡船だったのね。

たった一人の人物に、心臓を握られてしまうような感覚、とてもよくわかった。
二面性のある人に出会うと必要以上に怯えてしまって、いつでもその人のことを考えてしまって、何にも知らないように見える他人が心底羨ましい、と思う。

「世の中の外側にいられることの自由ってわかるかい?」