おもしろくて、一気に読んでしまった。
サガンははじめて読んだ。
カリスマ性を博した人なんだ。
18歳で書いたとはとても思えない、繊細で思慮深くて残酷で完成度の高い作品だなあと思った。
一人の少女の混沌とした矛盾だらけの胸の内を、非常に緻密に紐解いている。その手腕に感服する。
愛と憎しみは紙一重。
放蕩を愛する人生の中で、結婚や規範がどれだけ受け入れ難いことかということ、痛いほどわかってしまった。
「安易なことを考えるのは快いと自分に言い聞かせた。夏だもの。」
「彼女が父を愛していることは可能だろうか?」