2022-08-05から1日間の記事一覧

言葉の流星群

宮沢賢治について、池澤夏樹が語っている本。特に、心象スケッチとしての詩について。 詩が、全然読めなくて、すごさのわからない自分にがっかりした。自然は冷酷ではなくて、無関心。 自然の中にただ身を浸すことが大好きで、そういうことと、社会で生きて…

小さな言葉

かなしいおべんとう、にはじまり、子どものみずみずしい感覚を鋭く捉えた俵万智ならではのエッセイ。 子どもの感覚が、だんだんと普通になってしまうこと、さびしくて、でも必要なことなんだろうなあ。「未来でいちばん好き」 「心の中は、赤ちゃん」 「不思…

ドーン

ちょっと物語がすごすぎて。本当に賢い小説家。計算し尽くされてる感じが平野啓一郎らしいなあと思う。 人が変わる時というのは、ひとつのディヴを、気に入ってほかの人間との関係にも採用すること。誰かの影響を受けつつ、最後は内発的な決断によって、とい…

どうやら僕の日常はまちがっている

1作目より好きだった。 偏見や、反抗期や、マザコンや、わすれっぽさや、駄々こねや、失敗や、依存や、時折の従順さとか、人が普段隠してしまうような部分をたくさん見せているエッセイで、読んでて楽しい。「全然楽しくなかったよ」 「「いってらっしゃい…