又吉直樹の作品が、どんどんわかりづらくなっていく。少しさびしい気持ちがした。
何回も読んだら、わかるんだろうか。
時々、作品に触れた時、ああこれが、当時筆者にとって、最も表現したいものの形なんだなと思って、当たり前なのに自分との乖離に唖然としてしまうことがあるね。
「自分が生きてきた三十八年間は嘘ばかりで、からっぽだったのかもしれない。」
「凡人Aの罪状は、自分の才能を信じていること」
「そういうことを正直に話せることが誠実だとおもった。」
「その失敗で再起不能になる人もいるんですわ。」
「世間では性根のいい奴のことを評価しがちですが、最初から性根のいい奴なんて運がよかっただけで、なんの努力もしてません。」
「ゴッホの絵の夜空には黒が使われていなかった。」
「しんどいことなんて誰にでもあるとおもうねんけど、みんな平気そうな顔して暮らしてるから偉いよな。自分が弱いだけなんかな」