店長がバカすぎて

んー読んでみたけど、だめだった。
もちろん、おもしろい部分もあるんだけど、でも、本屋大賞がんがん狙いに行ってる感が透けて見えて、読んでる途中で冷めてしまった。

一箇所響いたのは、どんな仕事でも、自分にしかできない仕事っていうのはきっとないって話。絶対に、代わりはいる。だから、仕事をする意味というのは、その人の内側にあるものなんだと。そうかもしれない。

私にとって、良い作品とは、読みとばせない作品だと思う。ひとつひとつの文字を、時間がかかっても読む価値があると思える作品。

西加奈子が昔、「スイッチ」っていう番組で椎名林檎と対談したとき、こんなことを言ってた。
 小説っていうのは本当にまわりくどい代物だって。たった一つのことを伝えるために、そこに行き着くまでの長い長い物語をつくりあげなければいけないって。
 でも、その物語はきっと、筆者からのメッセージを最高の手段で伝えるためにある。読みとばすくらいなら、小説を読む意味はきっとない。