前も読んだのに、読み返してしまった。
江國香織の生き方が好き。
男友達に関する考え方、とってもよくわかる。
柔らかさの中に、信念を曲げない強さがある。
会ってみたいって思う、数少ない作家さんの1人です。
「たとえば髪を染めたりオートバイに乗ったり、妙な薬をためしたり男の子とベタベタしたりして、謹慎だの停学だのの憂き目にあうことを不良というのなら、学校に通っていた二十年近くをとおして、私は一度も不良であったことはない。でも、本質的な意味において私はずっと不良だったし、無論いまも不良だ。」
「それはあのときの私の目に、格好いいと痛々しいのあいだのようなことに映った。憧れと怯えのあいだのようなことに。」
「近くにいる人にはできないことを、遠くにいる人がかるがるとしてしまう、そんな状況があることを、私ははじめて知ったのだった。」
「すてられる前にすてろ」
「でも夫が死んだとき、夫に捨てられたっていう気持ちになりましたよ」
「快楽は分けあっていいが、疲弊は分けあってはいけない。」
「極端に頭脳明晰な人はそれだけでかなり孤独だ、という単純な事実を、私はたぶん彼らに教わった」
「たった一人で森に生きる野生動物のごとく、その都度自分で考える」