1976年公開のアメリカ映画。これがロバート・デ・二―ロか。
とんでもなく孤独な映画。ストーリーは静かに進んでいくのに緊張感があって、ずっと、言葉にならない違和感のようなものがあって。一見真人間なのに根本のところでこいつは何かがおかしい、って気づいたときにはもう遅い。
「浄化」っていう言葉がキーワードかな。
「狂気」というのは、ふとしたつぶやきや行動に現れる。そういう時に感じる、ヤバさみたいなものって、本物のことが多くて、そういう時は、深く関わらないように遠ざからないと、知らないうちに飲み込まれてしまうものだと思う。
「アイリス」を演じたジョディ・フォスターは公開当時わずか13歳なのだそうだ。若すぎる色気というのは、時に痛々しいものだと思う。
狂気だし、奇妙だし、物騒だけど、作品として、統制の効いた、品のある映画だと思った。