オーディション

村上龍、オーディション。
どっかの雑誌で、アイナジエンドが映画が好きだって言ってたのが記憶残ってて。
村上龍の本だったんだって。
他の作品より読みやすくはあったけど、やっぱり私はこの人の暴力的な描写を直視できない。
やけに雄弁で、それ故に誰にも真似出来ない独特の表現方法を持つこの人の作品を、読むのはこれで最後になるかも。
なんかね、精神が、強すぎる。時に屈強な世界観が、苦しくなる。
やっぱり、やさしい世界が好きだから。

「人間に自信を与えるのはきちんとした訓練だけなんだ、そしてもちろん自信がないと自立できないし、相手に依存するような人は絶対に不幸を招く、絶対に」
「あまりにも傷が深い場合には、時間だけに身をまかせて、一日が終わったのだからきょうのところはとりあえずオレの勝ちだ、と思うようにしなければいけない。」
「今の若い子は男も女も玄人も素人も一番大切なものがわかってないか、わかってるのにそれを守る力がないか、たいていこの二つ」