坂下あたるとしじょうの宇宙

町屋良平の文章は、唯一無二。
詩的感覚が飛び抜けていて、それが遺憾無く発揮された作品だと思いました。
書いてる時、孤立を感じてるのかしら。

「そんなこと言わないでくれ、という感情と、もっと俺の前で傷ついてみせてくれという感情が、同時に起こった気がした。今日も青春が快晴。」「人生は辛い。人生はたのしい。人生は短い。人生は空しい。オレは全部そのとおりだとおもうよ。人生は不条理だ。だけど厄介なのは、人生は辛いと同時にたのしかったりするし、たのしいと同時にどこか空しい、かなしいと同時にどこか充足している。そんなのとこにあると思う。人生はパラレルに重複している!」
「読者のためだけに書かなくてもいい!文学のためにかけば、それが反射して読者を幸せにする。読者がよんでくれるだけで、文学から反射されるもので著者もしあわせになれる。それが愛の構造。」
「孤立までの距離、一瞬。」
「詩を書いたりなんかして。おれたちは時間を止めたいのか?」
「だけど、いつまでもちょっとずつ、違う。」「ほんとうに「読める」たったひとりのひとに出会いたいんだと思う。そういう祈りを込めて書いているんだと思う。」