世界音痴

本を読みながら、こんなに笑ったのはじめてかもしれない。めっちゃおもしろくて、穂村弘という人が大好きになった。
自然さがどうしても出せないとことか、変化を極端に恐れてしまうところとか、すぐに結婚したくなるとことか、そんな自分を、自分が女性だったら嫌だと何度も言うところとか。
図書館のやつを読み終わった今、私はこの本の購入を決めていて、それはすごいことなんです。

「自分に向けられた優しさに対する、適正な喜びや感謝の度合いを、一体どうやって人は計っているのだろう。」
「ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は」
「甘い甘いデニッシュパンを死ぬ朝も丘にのぼってたべるのでしょう」
「息苦しい現実の裏側の、きらきらしたもうひとつの世界」
「すばらしいことってあったのか。すばらしいことってなんだったんだ。」
「そうなんでしょうね。外はさぞ明るくて気持ちがいいんでしょうね。そんな明るいあたたかいところが、ぼくは本当に大好きなんだ。そこへ行きたい。」
「朝焼けの教会みたいに想いだす初めてピアスをあけた病院」
「別世界への脱出願望」
「私は一生、忘れ物エンジェルにはなれないのだ。」
「振り向くな振り向くなうしろには夢がない」「それから私は飼っていたコザクラインコのシェルちゃんを、ドキドキしながら三十秒間冷蔵庫に入れてみた。」