死にがいを求めて生きてるの

知ってる冒頭だと思ったら、伊坂幸太郎のシーソーモンスターと同じシリーズだった。
プロの作家ってやっぱりすごい。
朝井リョウの、桐島とか、何者とかと同じ手法で、彩やかに長編が組み立てられてる。
生きてる意味がわからなくなる、とか、対立から逃げたくなる、とか、社会の中にうずくまる様々な視点からの感情を冷静に言葉にするのが上手なんだなあ。宗教のあまり浸透していないこの国で、みんな、生きるために大義名分つくったりするもんね。

「絶対、なんて、ない。そんなことはわかっている。きっと翔大でさえわかっている。それでも絶対、と思わず唱えてしまうような瞬間が、自分にも欲しい。」
「そういう、集団の中にあるグラデーションを見逃さないようにしたいなと思う。」
「そもそも、どうして何かを成し遂げないといけないんだよ。」