この本には、素敵なおじいさんがたくさん出てきて、その描き方がとっても真摯で良いなーと思うのです。
浮ちゃんの話とトーラの話が好きだった。
誰かの言葉が響くこと、なかなか訪れない瞬間だと思う。
「言葉を燃やすことはできますか。」
「本当に燃やしたいものを、燃やすことができなくてすみません。」
「とにかく私自身のことにはまったく興味がなく、弟子にいかにいちごの味を、集落のことを伝えるかに全力を傾けていた。」「浮ちゃんには、いちごしかないのだった!」
「正直なことと優しいことは別なんだ。」
「悪態をつくのは限られた人にだけ、本当に信じられる人にだけです。」
「素敵ではないです。素敵ではない。でも私は大好きでした。」
「戻って来るのはあんただよ。」
「でも時々、自分がバラバラになりそうになる。」