ムーミン谷の11月

ムーミン、ちゃんと読むのははじめて。

みんな、それぞれのキャラクターが人間らしい複雑さを抱えていておもしろい。

自分勝手で人の話を全然聞いてないところとか。ものの数分で、見えてる世界がころころ変わってしまうしところとか。変なこだわりにしばられてるところとか。

でも、思い当たる節がたくさんあるのだ。

看板嫌いのスナフキン

探しものをしていると、みんなにうるさく聞かれることがいやなスクルッタおじさん。

それから、自然の情景を表す言葉がきれいだな。ゆっくり読みたくなる。

「家ってやつは、どいつもこいつも、気に入らないな。」

「ママというのは、こんなふうに、まるっこくなくてはいけないんだな。」

「目がくさるほどねむりました。」

「たのしくすごすって、ほんとにわけのないことよ。」

「なんでも、たいせつな意味が、いっぱいあるように思えてきました。」

「鉄みたいに冷たい空気が鼻にふれます。」

ムーミンなんて、だらしのない一家じゃないの」

「ただ、しんせつなだけで、人のことが、ほんとうにすきではないような友だちなら、ほしくないや。それに、自分がいやな思いをしたくないから、しんせつにしているだけの人もいらないや。」