パラサイトをもう一度見てみました。
一度目は衝撃で細かいところをよく思い出せなかったから。
印象的なシーンがいくつかあります。
酔っ払いを退治するのを妹がスロー再生で動画に撮った、水がきらきら飛び散るシーン。
主人公とお父さんが体育館でよる話すシーン。
計画と無計画の話。へばりつく石の話。
洪水の半地下で妹がタバコを吸うシーン。
事件が起こったあと、主人公がずっと笑っているシーン。
父さんがただ階段を上がって、家族が再会する遠い未来のシーン。
泥臭いことがいろいろと起こるのに、映像が泣きたくなるほどきれいなときがあって、それが素敵だと思った。ものの撮り方が独特で、おもしろい。
脚本も、どこに転んでいくかわからないジェットコースター感がある。物語の節々に、リアルな人生の厳しさや人々の生活の現状が読みとれて、非現実的なことが起こりながらも納得感がある。
ポン·ジュノ監督が、オスカーのスピーチでマーティン·スコセッシ監督の言葉を借りて言っていた。「最も個人的なことが、最もクリエイティブなことだ」と。
自らの中に、どれだけ広い世界を内包できるか。世界で起きている様々な出来事を、どれだけ個人的に捉えることができるか。芸術ってそういうことなのかもしれない。