8½

フェリーニ映画というものを初めて見ました。とても、わかりづらい作品だった。説明もなにもないまま混沌の中で進んでいくから、映画が終わってはじめて、やっと少しだけ意味がわかるような。
でも、フェリーニはこの作品を、理解する映画ではなく感じる映画であると言っていたそうで。たくさんの人に囲まれながら、多くの言葉を浴びせられながら、主人公が孤独や混乱へと追いつめられていく様子が印象的でした。若くて美しいクラウディアが救済にはなり得なかったことも。
「すべてを捨てて人生をやり直せると思うかい?ひとつのことを選んでそれに専念し、生きる根拠にする。専念することで永遠のものとする。」