アーモンド

本屋大賞、とってました。
韓国の小説だけど、日本の大賞より、おもしろかったって思う。
やっぱり、韓国のカルチャーは、大胆で、残酷で、徹底しててレベルが高い。
小説そのものと言うより、筆者のものの見方がおもしろいんだろうなあと思った。
「実際の話、どんな物語でも、本当のところそれが悲劇なのか喜劇なのかは、あなたにも僕にも、誰にも永遠にわからないことだから。」
「こうして、自分ではそんなつもりはなかったけど、僕は毎日のように母さんの心にナイフを突き刺していた。」
「金のやり取りなしにお互いのために時間を使うこと。そういうのを親しいっていうんだ」「学校という社会の中では、誰だって本当の自分ではいられず、与えられた役割を演じるだけの小さなパーツでしかないのだ。」
「行間を知りたいと思った。作家たちが書いた文章の本当の意味がわかる人になりたいと思った。」
「遠ければ遠いでできることはないと言って背を向け、近ければ近いで恐怖と不安があまりにも大きいと言って誰も立ち上がらなかった。ほとんどの人が、感じても行動せず、共感すると言いながら簡単に忘れた。
感じる、共感すると言うけれど、僕が思うに、それは本物ではなかった。
僕はそんなふうに生きたくはなかった。」