ひとり日和

青山七恵の「ひとり日和」、読みました。
少し前に芥川賞を受賞したやつです。
なんか、難しくないのに、深みを感じさせる、おもしろい文章だと思った。
表現するのに適した言葉の組み合わせを、この人は既に知っているような、そんな無駄のない文章だと思った。
忘れないように、いいなと思った言葉書き留めとく。

行きたくないな、と思った。実感を込めて、声に出してみた。声に出すと、とたんに嘘くさくなる。どちらでもない気がした。

3回に1回ほど、わたしは拒む。

不良少女の道も歩みかけたが、どうすればいいのかいまいちわからなくて、よした。

あれほど歳をとってしまったら、もう大雑把な感情しか持っていないのだろうなあと、ぼんやり思っていた。

わたしは、人の恋愛感情というものが想像できない。

わたしはわたしで、2年半、あの人といったい何がしたかったんだ。

ねえ。一生のうち、忘れられない人っている?

気まぐれの優しさは通用しない人なのだ。

あたしはだめみたい。

その「苦労」というのがいつ、どんなふうにやって来るのか、わたしは吟子さんに聞きたかった。そしてそれをひとりでどんなふうに迎え入れればいいのか、教えてほしかった。

世界には外も中もないのよ。この世は一つしかないでしょ。