この世界の片隅に

この世界の片隅に、見ました。
ちょっと、今までにないような主人公のキャラクター設定がよかったな。
ぼーっとしてるのとか、裁縫苦手なのとか、迷子になるのとか、ちょっと照れるくらい自分に重なってしまった。でも、変に不思議ちゃんに仕立てるんじゃなくて、誰よりもまともな感性も同時に持ってるとこ良かった。のーてんきな自分が好きで嫌いな気持ちとか、あるんよね。
空襲見て、今ここに絵の具があったらって考える気持ちとか、サギの応援しちゃう気持ちとかも、ほんとよくわかった。
そこじゃないだろって言われてしまうようなこと、自分にとってはそこしかないくらい大事だったりするんだよな。それでもって、みんなが重要視するようなことがびっくりするくらいどうでも良かったりするから困る。
相反する「日常」と「戦争」を、ひとりの頭のなかで完結させる、そんな構成だからこそ、個人的な葛藤や喜怒哀楽がまっすぐ伝わってくるんだなって思う。戦争の場面は、切なかったね。でも、死んだと思ったら生きてたり、あっけなく死んでたり、結構リアルだと思った。結構、そういうもんなんだよね。ひとの死って、あっけなく訪れたりする。人は、死ぬときは死ぬ。もう2度と、戻ってこない。