ひさしぶりに、ほっこりした。
一生懸命さに胸を撃たれる。
なんだか、辻村深月っぽい。
ひとつひとつのエピソードの質が高い。朝井リョウの小説は、メッセージが明確で伝わりやすい。
自分のこと、好きになってくれるひとを求めて、人生を冒険したいな。
「はーあつい、うちガリガリ君とけっこんしたい」
「この広い世界のどこかでさ、あたしたちはあたしたちみたいな誰かとまた出会えるんだよね」
「なんだか、淳也の隣に座っていられなかった。」
「麻利は強くなっている。だからもう、人の嘘だって見抜けるし、自分で嘘だってつける。」
「伯母さんは、お母さんの代わりにはなれないよ」
「大輔はこのとき、人間の感情は、怒りよりも悲しみのほうが勝つのだと思った。」「勘違いをしていた。みんな、それぞれの宇宙の中にひとりっきりなんだ。」
「入り口も出口もよくわからないような衝動のど真ん中に、突然、降り立ってしまうことがある。」
「ミホ、まだぎりぎり、お母さんのこと好き」
「私たちは、絶対にまた、私たちみたいな人に出会える」
「好きだったのだ、この人のことを、とても。」