鳥肌が

穂村弘のエッセイ。

印象に残ったのは、結婚相手が放火して離婚した話。

嘘をつこうと思えばつきとおせるであろうこの世界で、何を信じて、何を大事にするのかって、むずかしいけれど。

でも、嘘のあるところには必ず歪みがあって、そのことは、絶対にわかると思うんだ。

私が、今一番欲しいものは、度胸。

 

「良いことだろうが悪いことだろうが、他人という存在の扉を叩く行為は本質的には常におそろしい。何故なら、他人とは、自分とは異なる命の塊だから。そこには眩しいほどの未知性が詰まっている。それこそが恐怖の源であり、同時に喜びの源でもあるのだろう。」

「それが善意や励ましの気持ちからであっても、誰かの心に「言葉」を贈るのはこわいことだと改めて感じた。」

「当時の自分にとって、親とは永遠にダサくて元気で邪魔な存在だった。」

「できない、カロリー、キャンセル」

「これまでの自分の人生に本当の苦しみはなかったと思う。ただ、幻に怯えていただけだ。私の人生を四文字で表すならびくびくだ。」