パリ、テキサス。

すばらしかった。パルムドールも納得だ。

ゆったりとした時間の流れの中で、沈黙の中で、非常に繊細な人間どうしのやりとりが丁寧に描かれている。

砂漠の中の色彩も、美しい。ビル群とハイウェイも美しい。

言葉を失ってしまうことも、とても閉鎖的になってしまって遠くへ逃げ出したくなることも、子どもにそっぽ向かれることも、お父さんが2人になるところも、夫婦は元には戻らないところも、子どもと離れるかなしみも、妄想に取り憑かれて目の前の人が見えなくなることも、いなくなっても会話し続けることも、よくわかった。

8ミリフィルムが美しくてたまらなかった。