ビューティフルからビューティフルへ

これはすごい!

新進気鋭という言葉がとっても似合う。

若いなあ、って、自分が思う日がついに来たんだな、という気持ち。

いじめる側の論理をこんなに見事に書ききってるところもすごいなあと思う。

名前一つ一つにも意味があって、抜け目ない。

次から次へと繰り出される表現の暴力に、殴られる感覚がある。

そして、何よりタイトルが痺れる。意味分かんないけど、これしかないってやつだ。

「自分の好きなものを好きと表明できることは当たり前のことではまったくない」

「こいつは、堂前は、愛されて育ったのだろう。小さい頃、自分の好きなものの話をしたら、両親はうんうんと頷いて聞いてくれたのだろう。自分の好きなものについての、オチのない長い話を笑って話すのには、自己肯定感がいる」

「だって、いじめられる前にいじめないとしょうがなくない?」

「ネグレクトネグレクトネグレクトネグレクトネグレクト、小学校入学、いじめられるいじめられるいじめられるいじめられるいじめられる、中学校入学、いじめるいじめる、高校入学、いじめるいじめる」

「こんなぐっちゃぐちゃのルービックキューブを元通りに直してくれるひとは、いつか現れるかな」

「俺は、皆とダイの間のテンションの乖離をどうにかこうにか目立たへんようにするために暗躍していた」

「どんなものを目に入れてきて、なにで頭を打ったの」

日曜日よりの使者が存在する、こんな贅沢な世界で死ぬほうが無理だわ」

「あんときはほら、まだSNSとかなかったし、誰かに見せるまで、じゃなくて、俺の心が動くまで、そこまでがちゃんと経験だった」

「ずっと0パーセントに全ベットしてる」

「自分の人生のあらゆる一場面を重ねて束状にしたとき、それを焼き鳥の串みたいにビューティホゥが貫いてほしい」

「なにをしても、どこにいても、どんな道をどんなふうに通ったって、スタート地点もゴール地点も、ビューティフルからビューティフルへ」

「感情のゴミ捨て場はここじゃない。でも、ぜんぶの感情が私の心にたどり着く、から、絶望を食らって希望を排出している私がいないと、みんな希望不足で死んじゃうと思う」