civil war 〜アメリカ最後の日〜

戦争映画はいくつか見てきたけれど、すごく鮮明に、写真家達の目を通して戦争の実態のようなものを捉えた映画で、自分も当事者になったような気がした。

生と死が、目の前にあって、自分がどちらに分類されるかギリギリまでわからなくて、軽率な行動によって仲間を失ったりすること。

悲しんでばかりは居られなくて、何が最悪で何が幸いかなんて、誰にも言えない。ただ、生きようとしたり、仲間を生きさせようとしたりすること。

戦争なんて、戦争反対だなんてわざわざ言いたくもないくらい、関わりたくなんかないっていうのが本音だけど、でも、いざ身近なところで戦争が始まってしまったら、どういう形であれ巻き込まれることでしか終われないんだということを思うと、戦争が起こる前に、できることをやっとくのがいんだろうかとか、頭だけでぐるぐる考えてしまう。

アメリカで分断が進んでることを思うと、フィクションだなんて思えなくて怖い。

ジャーナリズムによって、祖国に警告してるつもりだった、ってセリフがあったけど、あんなに残酷な世界では、無意味に思えるの、当然だと思った。

最初は恐怖に押しつぶされていた主人公が、最後の方、戦場で笑っている姿が印象的で。

命の躍動を感じるって言ってた。

死んでもいいから、歴史的瞬間をおさめるって生き方を選んだんだな。

写真家達の背景があんまり見えてこないのも、シビアだしリアルでよかった。

私たちはいつも、本当に大事なことから目を背けて、考えないようにしている?

どうしてなんだろう。全員で、誤った方向に進んでしまうこと。

働いてるときとか、もっと大事なこと、あるのになあって思ってしまう。

自分が生きているという証拠、みたいなもの、欲しいのかも。