河合優実、どの作品見てもほんとにすごい。
作品にばっちり馴染んでるのに、存在感があって、細部まで目で追ってしまう。
いろんな苦しみを抱えて、それでもまっとうに生きたいと願ってもがく姿が、強く心に残る。
自責の念。何度も何度も立ち上がろうとしても阻まれて、積み上げてきたものが、なんの意味もなくなってしまう瞬間の深い絶望。
その時、隣に誰もいなかったら。
介護の仕事してるときや、勉強してる時、子どものお世話してるときや、守ってくれる大人2人といる時のやわらかい表情も、印象的だった。本来、こういうふうに生きていくべきはずだったのにって思う。
多々羅の存在も、すごく、大きいもので。人の心の深いところに入り込んでいく。あんにとっては、心の支えだった。あれだけのことをやってのける人だから、良いことと悪いこと、両方あるのはある意味当たり前のようにも思えるのだけど、絶対に許されないことというのもあって。
だけど、ひとつの犠牲をなくそうと必死になっていたら、もっと大きなものを犠牲にしてしまうという悲しみもある。記者の葛藤が、よくわかった。