廃校とか、空き家とか

私の知り合いに廃校好きな人がいる。
いるべきはずの子どもたちがそこにいないこととか、誰もいない部屋から感じられる揺らぎとか、そういうのが面白いんだって。

昨日は、廃屋アパートに遊びに行きました。
鍵のかかった窓から覗き込んでみたり、ぼろぼろのハシゴに足掛けて屋上登ったり、ちびっこ達が最後の日に書いたであろうすべり台裏の「ありがとう」の落書きだったり、荒れ放題の植物たちとか眺めてた。

秘密基地みたいな場所だ。黄色や茶色やオレンジの落ち葉を積んで。治安がまあまあいいのでヤンキーの溜まり場とかにもなってない。

人がいなくなると、建物はあっという間に風化して、蜘蛛の巣が張って、蔦が伸びて、もう人が住めない場所になる。
人の住んだあとだけが残って、それすらもだんだん飲み込まれていく。
人間が、この世からいなくなる日が来ても、地球はあっという間に人間たちが毎日一生懸命生きた証を覆い尽くしてしまうだろうな。
その時、最後に残るものは何だろう。