たましいのふたりごと

大好きな2人の対談集。
久しぶりに、本を買ってしまった。
とっても正直に見えるふたりで、あまりのなめらかさに、そこにある凄さを感じさせない強さがある。
こういう対談集には、当たり前のように文学作品とかの名前があれこれ出てくるけど、他人である2人がそれだけのものを共有していることがすごいと思う。
今、コンテンツが多すぎる時代で、誰とも広く深くは語れない、っていう現象が起こってると思うなあ。


「この人、小学生みたいに真面目だなあ」
「マイナーなジャンルに身を寄せることでサバイブしていくということがある。」
「喧嘩してるとき、指をパチンと鳴らしたら相手が消えたら楽じゃない?」
「高校生のとき、詰め襟の同級生が、自転車の後ろに横座りのセーラー服の女子をのせていたんだけど、まぶしすぎて正視できなかった。」
「世界童貞」
「他のひとだと許せることが親がやると許せないということが若いころよくあったんだけど、あるときから元気でいてくれればいいと思うようになった。」
「自分の方がこの件を上手く処理できる」
「でも、ぼくは生徒に良くなってほしい気持ちよりも自分が良く見られたいという気持ちのほうが強いので、そういうとき、ひとを真っ暗にしちゃうと思うのね。」
「なんか自分はできると思っているというか、手応えのなさに鈍感だという気がする。」
「資産運用とか株に興味が持てないのは、自分が書いたことでお金をもらえるというのが、唯一のリアリティだから。」
「ちんちん、ある」
「魂はたいして変わらないのに、自分のほうがちょっとはいいところがあるはずだ、と悪あがきをする人間こそが駄目だね。」
「ぼーっとしてたらなにもしないまま10年くらい余裕で経っちゃいそうな恐怖感があるから」
「「直さないと殺すぞ」と言われれば直せる」
「その団子が、何かの拍子に偶然、戻ったりしないかな、とずっと思ってるんだけど、戻らない。」
「いつだって、もしかしたら世界はいま生まれたのじゃないかと思わせてくれる視力。もう動かないと思っていたものを脱臼させて、そこから流れてくるものが光だと気づかせてくれる言葉。」

今度は、銀色夏生、よんでみるね。