フィフティ・ピープル

韓国文学。

ところどころ、とっても気になる描写があったけれど、あんまりはまらずに、読むのにかなり時間がかかってしまった。

日常ですれ違う同僚的な親しさを、公平で常温の視点を持って書いてる。

 

「よく笑い、優しく、親切だが、決してわかりやすい人ではなかった。」

「こういうわかりにくい人と結婚したことが怖くなった。」

「大丈夫、かわいいし。」

「あの年ごろの若者は、世間の汚さというものをまるで知らないのだ。そういうことを知らずにすむように育てたのがよかったのか、悪かったのか。」

「何も知らないのに知っていると思っている、若者らしい顔で。だがジンゴンは、ヨンモがこれから先もずっと、そんな考えのままで生きていければいいのにと思った。」

「ジョンビンはときどき、大人は質問をしすぎると思う。大人って、自分たちのうるささがあんまりわかっていないらしい。」「相手のことも考えずに感情を爆発させて、何でもないことみたいに思ってる人って意外に多いじゃない?」

「僕のカーニバルじゃない。僕のダンスじゃない。ここは僕が生きていく町じゃないから。」

「これは線だ。線が見える。」「越えるまではかすかなんだ。だけど越えてしまった後は、それが線ではなく壁になる。絶対に後戻りできないわけではないが、かなり苦労する。」

「もう何も信じていない人の顔。目の中に毎日、墜落する心が見えた。」

「一生まじめに取り組めそうだと思った。」

「成人向けコンテンツが編集過程で避妊シーンを省略するから?」

「何でもないことは何でもないことらしく、忘れなくては。」

「最近は誰もが大きな会社で一生働けるわけではないのだから、最初からすきまを探した方がいい。」

「初め好きだったものをずっと好きでいられなくなっても、また次のものが見つかればいいですよ」

「ドンヨルはふだん、これぞ悪人の顔なんていうものは存在しないと思っていた。」「ハニョンとイサクが手をつないで、マンガに出てくるウサギみたいに走った。」

「お互い、薄情だったのではない。友人に会うことも贅沢なぐらい、生きていくことが大変だったのだ。」

「かわいくなくてもかわいいって言ってやるよ。これからずっと、そう言ってあげるよ。」