こちらあみこ

カメラが、子どもの目のように細部を捉えていておもしろかった。

人の気持ちを上手く想像することのできないあみこが、意図せずして周りの人たちをいらつかせ、傷つけていく様子がよく描かれている。

主人公のあみこの存在感が圧倒的で、適役だ。気持ち悪いとこ、いっぱいあるけど、鼻歌とか裸足とか、気持ちもわかる。

動きも言葉も、見てるだけでおもしろい。

弟じゃなくて妹だってわかった時、いつも、みんな秘密にするんよな、ってつぶやいたとこ、刺さった。

本人は、なんでだろう、って思うよね。あみこの頭の中、なんでだろう、であふれているのじゃないかな。

クラスのいたずら坊主との友情、なんか良かったね。

保健室の先生とか、たまには馬の合う人もいるんだけどね。

家族でいても、幸せな時は、あったんだけどね。

お兄ちゃんの不良への豹変が鮮やかだった。

映画だから、ずっと見ていられる。だけど、こういう子が生きていく時、その人生は孤独になりがちかもしれない。

家族や友だちが、彼女を遠ざけていったように。